[Books] 13 クラウド グーグルの次世代戦略で読み解く2015年のIT産業地図作者: 小池良次,石田 晴久,國領二郎出版社/メーカー: インプレスR&D(インプレス)発売日: 2009/02/26メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 67回この商品を含むブログ (26件) を見る

 タイトルはクラウドですが、前半の多くの部分をAndroidの背景や概要の説明に割り当てています。Andy Rubinの背景などを読むと、Androidが単純に生まれたわけではなく、長い年月をかけての積み上げだったことがわかります。
 今後、クラウドサービスは、PCからのアクセスだけではなく、ケータイや、家電、オフィス機器など、様々なデバイスからのアクセスに対応しなければならなくなります。その中でも、最初に必要になるのが、携帯端末からのアクセスになるのは、現状の状況をみると、ほぼ、明らかです。
 すごいと思うのは、Android関係者を含めていろいろなことを先導してきた人たちは、、このような状況になると予想していたのが、何年も前の段階だということです。そういう意味では、今、Androidに取り組むのは、すでに時代遅れで、次の一手に向けて動きだす必要があるかもしれないと考えさせられました。
 この本で印象的だったのは、表紙の裏にも書いてある、「クラウドコンピューティング時代」から、「クラウドバイス時代」という表現。多少、違和感はありますが、なんとなく、気持はわかるような気がしますl。
 もう一つは、中に書いてある、「日本ではまともなソフトウェアエンジニアをえない」という話題。「日本のソフトウェアエンジニアリングはどうしようもないほど遅れてしまったという悪夢は、現実になったようだ」と言われてしまうと、自分のソフトウェアエンジニアとしてのスキルを含めて、とても耳の痛い言葉でした。すみません。もっと修行します。
 また、最初の巻頭の「本書に寄せて」が、今は亡き、石田晴久先生によって書かれているのも、個人的は、とても感じるところがあります。
 ともあれ、Androidに興味がある人は、ぜひ、読むべき本だと感じました。