[Android] 思い切って通話機能を省く

携帯電話分野に出遅れた米国IT企業の突破口は、インターネットである。iPhoneAndroid端末の供給を通じて、パソコンがある書斎やオフィスと同じように、リビングルームや外出先でもインターネットを使いたいという消費者意識に訴えている。提供の対象は、特定の国や地域ではなく世界市場である。インターネットを中心に据える彼らとしては、ネットにつながる端末の種類を増やしたという感覚だ。

 iPhoneAndroidのようにインターネットを利用しやすい端末が増えると、通信事業者や端末メーカーの役割は相対的に小さくなる。通信事業者が用意したポータルを経由せず、既存のインターネット上のサービスに直接アクセスする機会がこれまで以上に増えるからだ。端末としては、インターネットを利用する手段と割り切って機能を絞り込むものも増えてくるだろう。思い切って通話機能を省くメーカーも出てくるかもしれない。

「思い切って通話機能を省く」ことが、どの程度ユーザーの意識に影響を与えるかは結構未知数だとおもう。携帯の普及は、常に身近にある安心感が大きかったと思う。それでも、すでに思考の一部に検索が組み込まれてしまった人たちは、ネットにつながっているという安心感から、端末を持ち運ぶのかもしれない。