[Android] 旬の「Simeji」が食べごろです

そんな、少数派でありながらもコアなユーザの要望に応えられるのがオープンソースの良いところですよね。
「無いなら作ろう」ができてしまう自由度。それがAndroidの魅力でもあります。

 いま、まさに旬な国産Androidアプリといえば、Simejiです。
 Simejiは、Androidが正式リリースされる以前から、Androidの日本語入力環境として、活躍してきました。実は、日本語の入力アプリとしては、他にもいくつか存在していてたのですが、最も知名度が高いアプリとなっています。
 もうすぐ発売予定のドコモの端末には、当然、商用の使いやすい日本語入力環境であるiWnnが搭載される予定です。また、オープンソース版のAndroidにも、オープンソース版のWnnがリリースされる予定と聞いています。そうなってしまうと、Simejiの存在意義はなくなってしまうと思われるかもしれません。ある一面では確かにそうなのですが、実は、Simejiには、もっと別の側面がいくつかあるのです。
 もっとも大きな側面は、Simejiが使っている日本語変換エンジンが、ネットワーク上で動いているという点です。すなわち、Simejiは、自分自身で、文節切り出しも、予測変換も何一つ実装していないのです。そして、そのエンジンは、Social IMEhttp://www.social-ime.com/)という、ユーザー参加型の日本語入力ソフトウェアなのです。これは、「きたー」と入力すると、いまなら「キタ━━(゜∀゜)━━!!」って変換を最初に出してくれるけれど、みんなが使わなくなると、後ろのほうに優先度を下げてくれるみたいなことができるものですね。
 僕がSimejiの話をしたときに聞いた反応の中で、一番印象的だったのは、「ネットワーク上で日本語変換するのは、みんな一度は思いつくけど、実際にやってみる人はなかなかいないよね。」というものでした。みんな、頭では考えるけど、「ネットワークにつながってないと使えないんじゃ実用的じゃないよね」とか、「遅くて使い物にならないよ」みなたい先入観で、なかなかやろうとしないのです。でも、それを実際にやってみて、実用してみると、実はいろいろなことが見えてくるものなのです。
 僕がAndroidのSimejiで一番感じているは、「ネットワークにつながっていなと使えない」という先入観でした。実用性という意味ではそれは正しいのですが、実は、Android端末は、「ネットワークにつながっていな状態では使ってもあまり意味がない」という前提を置くと、意外と致命的な問題ではないといういことなのです。
 もう一つの側面は、「そんな、少数派でありながらもコアなユーザの要望に応えられるのがオープンソースの良いところですよね。『無いなら作ろう』ができてしまう自由度。それがAndroidの魅力でもあります。」という、オープンソースの本道としての意義です。
 で、今回言いたいのは、まだ、日本語IMEがリリースされていない今が、Simejiを試してみる絶好の旬の時期ではなかろうかというお話でした。まだ、使ったことがない人は、ぜひ、一度ご賞味ください。