ユニークなAndroid本2冊
- 作者: ウラジーミル・シルバ,安生真,長尾高弘
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2010/11/25
- メディア: 単行本
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- 作者: 渡嘉敷守
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2010/12/02
- メディア: 単行本
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久々に、2冊のユニークなAndroidの本に出会いました。
一冊は、「プロフェッショナルAndroidゲームプログラミング」です。
この本は、Androidの基本言語であるJavaと、それを補うC言語のネイティブライブラリを組み合わせたハイブリッドアプリケーションの作成ガイドです。
入門本ではなかなか取り扱えない、JNI(Java Native Interface)、Java OpenGLだけではなく、ネイティブコードによるOpen GLといった、かなり現実的な解説まで踏み込んでいます。
もう一冊は、「Android アプリUIデザイン& プログラミング」です。
日本人で唯一のADP1のファイナリストの渡嘉敷さんが、ご自身のアプリ開発の経験を通して、アプリの開発の全体像を解説しています。
この本がユニークな点は、プログラミングではなく、アプリ開発のプロセスを扱っているという点です。具体的には、アイデアの探し方から、実現性の確認、デザイン、設計、実装、マーケットへのリリース、フィードバックの分析までを扱っています。
特に、デザインのパートには、多くのパートでその重要性に触れられています。僕を含めて、多くのプログラマーが、デザインに対して不安を感じていると思うので、とても有用な本だと感じました。
2冊の本を読んで感じたのは、最近、アプリケーションの価値の中で、特にユーザーインタフェースの比重が高くなってきているということです。
そして、優れたユーザーインタフェースは、単純なデザインフェーズで作られるものではなく、アプリケーション開発全体のプロセスを通して作られるものだということに、気がつかされました。
最近、Androidの開発者を見ていて気がつかされるのは、このような開発プロセスが、一人、もしくは、数人の開発者によって行われているという点です。これは、一昔前には、企画、開発、営業といった企業で行われていた開発プロセスです。それが、たった一人の開発者の中で行われ、世界中のユーザーに価値を提供できる可能性があるという所に、Androidの価値があるような気がします。